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労働時間認定 持帰り残業へ留意点――厚労省が質疑応答・事例集
2021/06/15
厚生労働省は過労死等の労災請求事案の労働時間認定に係る質疑応答・事例集を作成し、都道府県労働局労災保険課長に通知した。14個の質疑応答と7つの参考事例を載せており、これらを活用しながら適切な労働時間認定に努めて欲しいと要請している。質疑応答では、いわゆる持帰り残業や出張先のホテルでの作業、自宅でのテレワークなど、具体的な事案ごとの基本的な考え方と調査上の留意点を指摘。事例集は実際の認定事例をもとに、労働時間を認定する際のポイントを示している。
引用/労働新聞 令和3年6月21日3309号(労働新聞社)
コーポレートガバナンス・コード 「労働環境への配慮」を明記――東証
2021/06/08
東京証券取引所は、来年4月から適用するコーポレートガバナンス・コードの改定案を明らかにした。上場会社は、社会・環境のサスティナビリティ(持続可能性)向上に向けて、人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮、公正・適切な処遇の実現へ「積極的・能動的」に取り組む必要があると規定している。コロナ禍を背景に従業員の働き方の見直しが進んでおり、ニーズに対応した社内環境整備が求められるとした。
引用/労働新聞 令和3年6月14日3308号(労働新聞社)
雇用慣行理解に向け研修――厚労省がカリキュラム作成
2021/06/01
厚生労働省は、わが国での就職を希望する外国人留学生を対象とした「国内就職支援研修モデルカリキュラム」を作成した。日本の職場において必要なコミュニケーション能力やビジネスマナーのほか、雇用慣行、労働関係法令などの知識習得を狙いとしている。日本特有の就職活動、企業文化への理解が不足し、国内での就職を希望しているにもかかわらず、実現できない留学生が少なくないのが実情である。
引用/労働新聞 令和3年6月7日3307号(労働新聞社)
消火剤死亡災害 酸素濃度の急減に対処を――厚労省通達
2021/05/27
厚生労働省は、今年4月15日に東京都新宿区のマンション地下駐車場において発生した二酸化炭素を消火剤とする不活性ガス消火設備による作業員6人の死傷災害発生を重くみて、都道府県労働局基準部長あてに同種災害防止対策について通達した。点検作業時の有資格者の立会いや二酸化炭素消火設備の適切な取扱いなど消防関係法令などに基づく対策に加え、毒性や酸素濃度の急激な低下などに関し、発注者や元方事業者らが情報を共有する必要性を指摘している。消防庁でも立体駐車場工業会など関係団体に対し注意喚起に向けた通知を発出している。
引用/労働新聞 令和3年5月31日3306号(労働新聞社)
ワクチン接種人員 看護師派遣を認可――厚労省・施行規則改正
2021/05/24
厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種業務を担当する看護師などが地方で大幅に不足していることから、労働者派遣法施行規則を改正した。人材確保の特例措置として、看護師、准看護師が行うワクチン接種業務を、一定期日・期間に限り、労働者派遣の対象とした。派遣可能な病院・診療所も限定する。日本全国で1億人超に2度の接種を行う必要があるものの、約1割の自治体が看護師を1人も確保できていない実態がある。
引用/労働新聞 令和3年5月24日3305号(労働新聞社)
産業医業務の遠隔実施が可能――厚労省通達
2021/05/14
厚生労働省は、「情報通信機器を用いた産業医の職務の一部実施に関する留意事項」を、都道府県労働局長あてに通達した。産業医の職務を実施する際、選任されている事業場以外の場所から遠隔でその職務の一部を実施することが可能とした。遠隔実施する職務について衛生委員会などで調査審議を行い労働者に周知することや、映像・音声の送受信が常時安定し相互の意見交換が円滑に行えることが条件。安全衛生委員会などもオンライン出席できる。
引用/労働新聞 令和3年5月10日3304号(労働新聞社)
コロナ禍 外国人雇用が窮地に――厚労省・検討会設置
2021/04/26
厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症の拡大により外国人労働者の雇用が窮地に立たされているとして、アフターコロナを含めた支援対策の検討を開始した。コロナ禍により社会活動が変化し様ざまな産業が打撃を受けるなか、外国人労働者の雇用への影響が表面化している。ハローワークでの対処や定着対策、留学生の国内就職支援について、新たな方策を打ち出す。外国人労働者数は、2019年まで5年間にわたり対前年比10%程度以上の拡大を続けていたが、20年は同4%に急落した。
引用/労働新聞 令和3年5月3日3303号(労働新聞社)
令和3年度運営方針 経営事情踏まえ丁寧に対処――厚労省
2021/04/19
厚生労働省は、「令和3年度地方労働行政運営方針」を作成した。新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業に対する適切な労務管理指導を柱に据えている。感染症の影響による大量整理解雇に関する情報収集と関係部局間での情報共有に努める一方、法違反が認められた場合には、事業主に是正の必要性を分かりやすく丁寧に説明し、自主的な改善を促すとした。とくに中小企業に対しては、人材確保の状況などを考慮するものの、重大・悪質な法違反に対しては、司法処分も含め厳正に対処する。
引用/労働新聞 令和3年4月26日3302号(労働新聞社)
「無期転換ルール」見直し――厚労省・検討会設置
2021/04/12
厚生労働省は、改正労働契約法第18条の「無期転換ルール」改正に向け、学識経験者で構成する検討会をスタートさせた。無期転換前の雇止め対策、クーリング期間のあり方、無期転換後の労働条件確保などについて、さらにルールを整備する意向である。改正労契法施行後8年が経過し、ルール見直しの時期が来ている。調査によると、30%強の企業が無期転換申込みに応じているものの、8%強が労働契約期間通算5年を超えないよう運用しているのが実態である。併せて、多様な正社員制度も見直す。
引用/労働新聞 令和3年4月19日3301号(労働新聞社)
青少年雇用対策指針 早期離職でキャリア自律――厚労省
2021/04/05
厚生労働省は、令和3年度から5年間適用する「青少年雇用対策基本方針」を作成し、入職後早期に離転職する若年者へのキャリア支援強化を打ち出した。企業の職場情報および職業情報の見える化を図ったうえで、入職後早期のキャリアコンサルティングの実施、早期離転職者を念頭に置いた新卒応援ハローワークでの職業相談対応などを具体策として挙げている。従来、職場定着対策を重視してきたが、早期離職がかえって若年者のキャリア自律を促すケースが少なくないとの見方に転換した。
引用/労働新聞 令和3年4月12日3300号(労働新聞社)