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内閣官房研究会 解雇無効時金銭解決の創設を
2021/09/06
政府の内閣官房は、「企業組織の変革に関する研究会報告書」をまとめた。年功序列システムの廃止を検討すべき時が来ているとし、そのために雇用流動化を促進する解雇無効時の金銭救済制度を創設する必要性を訴えた。同制度の専門的検討を今年度中に終了させるよう求めている。日本社会は、終身雇用を前提に従業員の人生の安寧、安泰を保障する「個社法人共助主義」に依存してきたが、今後は、工場労働管理から脱却した新しい労働管理手法の研究に着手するよう提言している。
引用/労働新聞 令和3年9月6日3319号(労働新聞社)
出生時育休制 就労は所定労働日数の半分――厚労省・改正育介法省令案
2021/08/30
厚生労働省は、通常国会で成立した改正育児・介護休業法の運用に向けた省令事項(案)を明らかにした。新たに創設した男性労働者の「出生時育児休業制度」の施行日を令和4年10月1日とした。同休業中に認められた就業については、所定労働日数の半分以下とし、仮に使用者の意に反して労働者が同休業中の就業を希望しなかったとしても解雇その他の不利益取扱いをしてはならない。同休業開始予定日の前日までに就業可能日や就業時間帯を申し出る必要がある。
引用/労働新聞 令和3年8月30日3318号(労働新聞社)
雇用仲介サービス業 法的位置付けを明確化――厚労省
2021/08/23
厚生労働省は、事業内容の多様化と並行して利用が活発化している「雇用仲介サービス」の適正化に向けたルール作り、法的位置付けの明確化に取り組む方針である。労使双方が安心して利用するための環境整備に加え、雇用仲介サービス事業が労働市場に参画する際に依拠すべきルールを創設する考え。求人情報に関するトラブルでは、表記された労働条件と実態が異なるなどとするケースが全体の5割を占めている。
引用/労働新聞 令和3年8月23日3317号(労働新聞社)
雇調金特例 失業率2.6%押下げ――3年版・労働経済白書
2021/08/09
雇用調整助成金などによる完全失業率抑制効果は2・6%ポイント程度――厚生労働省がまとめた令和3年版の労働経済の分析(労働経済白書、副題=新型コロナウイルス感染症が雇用・労働に及ぼした影響)で明らかになった。完全失業率は昨年10月に月に3・1%に上昇しており、雇調金などの特例措置がなければ、5%を大きく超えていた可能性がある。テレワークに関しては、オフィスで働く場合より生産性・効率化が低下する傾向にある。
引用/労働新聞 令和3年8月9日3316号(労働新聞社)
マルチジョブホルダー 高齢者に雇用保険適用――厚労省方針
2021/08/03
厚生労働省は、令和4年1月1日からマルチジョブホルダーである65歳以上の高年齢労働者に対して、雇用保険の特例適用制度を試行する。1週間の所定労働時間が20時間未満である労働者は、雇用保険制度から適用除外されているが、2つの事業所の週所定労働時間を合算して20時間以上の高年齢労働者を新たに対象とする。事業主が労働時間を把握し、手続きを行うのは困難であるとし、労働者本人が申出る必要がある。
引用/労働新聞 令和3年8月2日3315号(労働新聞社)
外国人雇用 求人開拓を強化――厚労省・中間とりまとめ
2021/07/19
厚生労働省は、外国人雇用対策の在り方に関する検討会(山川隆一座長)の「中間取りまとめ」を明らかにした。新型コロナウイルス感染症の影響により困窮状態に陥っている外国人労働者が少なくないとし、外国人雇用事業所のデータベース整備を前提とした外国人向け求人開拓の強化、ハローワークによる雇用管理改善に向けた指導・援助を積極化すべきであるとしている。食糧や住居などの支援を行うNPO法人や企業組合などとハローワークの連携を強化するなど、雇用と生活の両輪による外国人支援を図るとした。
引用/労働新聞 令和3年7月26日3314号(労働新聞社)
労災保険特別加入 フードデリやIT人材も対象に――厚労省
2021/07/13
厚生労働省は、労災保険の特別加入制度の対象範囲を急ピッチで拡大している。今年4月から芸能従事者、アニメーション制作従事者、柔道整復師など合計約30万人に対象を広げたのに続き、新たにフードデリバリーを含む自転車配達員やフリーランスの情報サービス事業者合計約30万人へ拡大する考えだ。働き方の多様化や社会経済の発展に向けてフリーランスを有効活用するのが狙い。就業保護を強めて安心して働ける基盤を整備する。
引用/労働新聞 令和3年7月19日3313号(労働新聞社)
脳・心疾患労災認定基準 勤務時間の不規則性重視――厚労省
2021/07/05
厚生労働省は、脳・心臓疾患の労災認定基準を20年振りに見直す方針を明らかにした。労働時間の長さ以外の負荷要因である「勤務時間の不規則性」を総合的に考慮して業務上外を判断するとした。具体的には、拘束時間の長い勤務、休日のない連続勤務、勤務間インターバルが短い勤務、不規則な勤務・交替制勤務・深夜勤務――を挙げている。出張の多い業務においては、とくに4時間以上の時差を伴うケースは、過重負荷判断に当たって重視すべきとした。
引用/労働新聞 令和3年7月12日3312号(労働新聞社)
ワクチン職域接種 本人の意思確認を――厚労省が初版手引
2021/06/28
厚生労働省は、「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する職域接種向け手引き」(初版)を作成した。職域接種には、医師・看護師、接種会場の設営・運営を担う事務スタッフなど、必要な人員を企業が自ら確保するとともに、同一の接種会場で2回接種を完了する必要がある。接種会場では2000回程度(1000人程度×2回)の接種を行うことが基本とした。接種に当たっては、本人の意思を確認し、強制することがないよう留意する。企業内診療所がある場合には同所で実施するが、それ以外は医療機関に企業へ出張してもらうか、被接種者が外部の医療機関に出向いて実施する。
引用/労働新聞 令和3年7月5日3311号(労働新聞社)
育・介法改正案成立 男性に最大4週の育休――通常国会
2021/06/21
6月16日に閉幕した令和3年通常国会で、厚生労働省が提出していた育児・介護休業法改正案が原案通り成立した。男性の育児休業取得促進のために、子の出生直後の時期に柔軟な取得を可能とする制度の創設が柱である。子の出生後8週間以内に4週間まで休業取得することができ、2回まで分割できる。小規模事業の労働者でも利用できるよう、代替要員確保や雇用環境の整備などに対して支援を行い、事業主の負担に配慮した制度運営を行うとしている。
引用/労働新聞 令和3年6月28日3310号(労働新聞社)