新着情報News & Information
労働契約更新上限 労使合意で設定を――厚労省検討会
2022/02/18
厚生労働省は、労働契約法第18条の無期転換ルール適用を回避するための雇止めが労使紛争に発展するケースが少なくないとして、使用者に労働契約更新上限の有無など労働条件明示の義務付けを検討していることが分かった。とくに、契約更新時に更新上限を新たに設ける場合、労使双方が納得の上で合意することを促すとしている。無期転換申込権が発生した労働者に対して申込機会の発生通知とともに権利行使の意向確認を使用者の義務とすることも課題としている。
日数、時間数の合意を――厚労省
2022/02/07
厚生労働省は、需要の繁閑へ対応したシフト制労働者が拡大しているとして、適切な雇用管理に向けた「留意事項」を明らかにした。シフト勤務開始前に提示するシフト表により労働日、労働時間などの変更を使用者または労働者が申し出る場合の期限・手続きや、一定のシフト勤務期間において労働する可能性がある最大の日数、時間数、時間帯を労働者と使用者で話し合い、あらかじめ合意することが望まれるとした。ほとんどの労働日などが使用者の都合により設定されており、労働紛争に発展することがあると指摘している。
企業白書提言 労働法制と行政の見直しを――同友会
2022/01/31
経済同友会(櫻田謙悟代表幹事)は、「人間及び人間社会の本質的欲求と企業経営」をタイトルとした第18回企業白書をまとめ、価値創造人材の活躍を促すための労働法制の見直しを敢行すべきと提言した。自律的な働き方が可能となるように、旧来の画一的な働き方や所定の場所・時間に従事することを前提とする労働法制および労働行政を抜本的に見直す必要があると主張している。既存の「裁量労働制」「高度プロフェッショナル制度」も一定の労働時間管理を前提にしたものとして批判的である。
10月に0・6%へ引上げ――厚労省
2022/01/25
厚生労働省はこのほど、雇用保険料率の改定について方針を決定した。新型コロナウイルス感染症の経済への影響が残っているとして、失業等給付にかかわる保険料率は令和4年4~9月まで現行の1000分の2を維持するが、同年10月~5年3月までは1000分の6に引き上げる方向である。雇用調整助成金などの大規模支給により雇用保険財政が「過去に例を見ない危機的状況」にあるものの、労使の負担感も踏まえて激変緩和措置を採ったとしている。労働政策審議会の雇用保険部会(守島基博部会長)が、報告書をまとめた。
大卒・事務系 横ばいの21.9万円――経団連・東京経協 21年3月卒初任給調査
2022/01/12
団連と東京経営者協会が実施した2021年3月卒の決定初任給調査によると、大学卒・事務系は21万9402円、技術系は22万438円だった。3年ぶりに技術系の水準が事務系を逆転している。引上げ率は、順に0.40%、0.51%となり、前年結果を下回った。事務系について産業別の水準をみると、土木建設業22万7962円、卸売・小売業22万2786円、サービス業22万2615円、機械器具21万5339円などとなっている。初任給を引き上げた企業の割合は29.9%で、2014年以来7年ぶりに3割を割り込んだ。据え置いた企業の割合は、前年の57.4%から69.6%に上昇している。
人材募集情報提供事業 届出制導入し実態把握――厚労省
2021/12/27
厚生労働省は、雇用仲介事業の機能強化と募集情報等提供事業の適正な運営を確保し、労働市場を的確・効率的に機能させるため、次期通常国会に職業安定法改正案を提出する方針である。とくに、求人メディアなど募集情報等提供事業を行う者については、適切な事業運営の確保と指導監督が実施できるよう、国への届出制とする方向である。ルール違反に対しては、改善命令、事業停止命令、立入検査を可能とし、届出義務違反には罰則規定を設ける。
女性活躍 中小へコンサルティング――厚労省4年度
2021/12/20
厚生労働省は、令和4年4月1日から女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定や情報公表の義務付け対象が常用労働者数「101人以上」の中小事業主に拡大されるため、「民間企業における女性活躍促進事業」を開始する。自社の課題を踏まえた取組みのあり方、定められた目標の達成に向けた手順などについて、説明会や個別企業の雇用管理状況に応じたコンサルティングなどを実施し、一層の女性活躍へ向け環境整備を図るとしている。
引用/労働新聞 令和3年12月20日3333号(労働新聞社)
出生時育児休業 1週間前に労務課へ申出――厚労省
2021/12/13
厚生労働省は、改正育児・介護休業法で新設した「出生時育児休業(産後パパ育休)」の規定例を明らかにした。労使協定の締結により一定の労働者を同休業制度から除外したり、休業中の労働者の就業を可能とする規定などを示した。労使協定により除外できるのは、「入社1年未満」や「1週間の所定労働日数が2日以下」の労働者などとした。休業中の就業については、1週間前までに人事部労務課に申出するよう求めながらも、休業前日までは提出を受け付けるとしている。
引用/労働新聞 令和3年12月13日3332号(労働新聞社)
新しい資本主義 フリーランス保護法制定へ――政府
2021/12/06
政府の新しい資本主義実現会議(議長・岸田文雄内閣総理大臣)はこのほど、「緊急提言」をまとめ、新たなフリーランス保護法制の早期国会提出を明記した。事業者がフリーランスと契約する際の契約や禁止行為の明確化などを行うとしている。最低賃金については、地域間格差にも配慮しながら、より早期に全国加重平均1000円をめざす。賃上げに積極的な企業への税制措置は、非正規雇用を含めて全雇用者の給与総額の増加を対象とする。
引用/労働新聞 令和3年12月6日3331号(労働新聞社)
リカレントガイドライン作成――厚労省
2021/11/22
厚生労働省は、自律的・主体的なキャリア形成に向け、労働者・企業が取り組むべき事項や人材開発施策に係る諸制度を体系的に示した「リカレントガイドライン」(仮称)の作成に向けて検討に入った。従来型の正社員に対するOJT中心の人材育成システムが十分に機能しなくなるとともに、企業による人材投資が減少傾向にあることから、日本の労働生産性が低位に置かれているのが実態。キャリアコンサルタントの積極的活用により労働者の自律的・主体的な学習とキャリア形成を促す必要があるとした。
引用/労働新聞 令和3年11月22日3330号(労働新聞社)